犬の白内障の状況を調べるため、以下のような検査を行います。飼い主が、そこまでを希望されない場合や手術の対象外である場合は行わない項目もあります。

 

問診

飼い主への問診により、患者(犬)の下記の項目を確認します。

 

・病歴
・発症から来院までの経過,
・視覚の程度
・基礎疾患の有無などの聴取

 

前眼部の観察

ペンライト,眼底カメラおよびスリットランプを使用して、前眼部を観察します。

 

ペンライト(津川洋行)

 

眼底カメラ(ペティエンス)

 

スリットランプ(興和)

 

 

検査

下記の試験、検査を行い、参考情報を取得します。

 

STTシルマー涙液試験(Schirmer Tear Test:STT)

涙液産生量を測定する試験です。乾性角結膜炎(KCS)や 色素性角膜炎、無痛性角膜潰瘍、などの眼表面疾患の増悪因子である涙液減少症を診断します。また、白内障の手術の前に涙腺 機能を評価する時にも、涙液産生量の測定に必要となります。

 

MSD製薬(旧シェリングプラウ アニマルヘルス株式会社)カタログより

 

 

フルオレセイン染色試験

染色により、角膜のキズ有無、状況を確認します。

 

あさか台動物病院より引用。

 

 

眼圧測定

眼圧計を使用し、患者の眼圧を測定します。

エムイーテクニカ

 

 

前眼部の観察、眼底検査

・前眼部の観察(散瞳後、ペンライトおよび眼底カメラ)
・眼底検査

 

散瞳処置は、眼圧が正常で,対光反射があるときに行います。

 

スリットランプによる水晶体の詳細な観察(混濁の部位の判定)

 

鎮静如置

 

隅角検査

 

ERG 検査および超音波エコー検査

 

比較的早い経過で成熟した白内障の場合は、必ず血液検査を行って糖尿病の有無を確認する必要があります。

 

 

<参考文献>
・太田充治:獣医畜産新報55 (3),2002